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再び外に出ると、モワっとした暑さに包まれる。
「この距離って、チャリの方が良かったんじゃないですか?」
「そう思うだろ。でも今日は歩きの方がいいんだ」
「何でですか?」
「教えない。言ったらつまんなくなるから」
楽しげに笑う先輩。
うーん、気になる。
「アヂー」「死ぬぅ」とぼやく俺を、先輩も暑いだろうに「もう少しだから。頑張れよ」と変わらず励ましてくれた。
暫く歩いていると
「この間の試合、残念だったな」
思ってもみなかった話題をふられ、言葉に詰まる。
「もう少し攻めれれば、勝てたかもな」
「はい」
そうして試合の反省点など話しているうちに
「到着ー。
今日はここにお前を連れてきたかったんだ」
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