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ブロンドのダルタニヤン。
「いいね。いつもそんな風に鳴くの?」
僕の鳴き声が
たいそうお気に召したらしく。
「ク……ンンッ……」
「子犬みたいだ」
耳を澄ましながら
何度も確かめるように僕の顔を覗き込む。
「ベイビー、もう片方の手はどうしよう?」
「アンッ……」
必死でこらえる僕を
惑わせるように。
「こっちの手。僕はね両利きなんだ」
サボンの匂いを振りまきながら
クリスチャンはあいてる右手をひらひらさせた。
「花を植える穴を掘ろうか?それとも野イチゴを摘もうか?」
「ヤァ……だっ……」
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