episode197 かくれんぼ

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待てども待てども 中から返事はなかった。 代わりに。 「ん……?」 ふと見上げた2階の窓から こちらを凝視する視線に気がついた。 「あ!」 僕はこういうのには敏感なんだ。 間違いない。 レースのカーテンの影に垣間見えた ブロンドのフィギュアのような彼――。 微動だにせず ほんの数秒目があうと。 「おいっ……!」 ほっそりと青白い美しい指先を残して 静かに部屋の奥へと消えた。 僕は――。 彼こそクリスチャンだと直感する。
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