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次の瞬間。
「いるよ」
予想に反して
僕の呼びかけに返事が返ってきた。
階上を見上げれば
「クリスチャン……!」
「やあ」
階段の手すりに頬杖をついて
件のダルタニヤンが僕を見下ろしていた。
「来ると思ってたよ」
近づけば近づくほど
眩いばかりのブロンド。
「僕が誰だか分かるの?」
透けるような白い肌に差す
桜色した唇が
「分かるよ。一度お話ししたものね」
からかうように綻んだ。
かと思うと――。
「ンンッ……!」
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