第二章

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「それって浮気じゃない」 「そうね。綾子は彼と別れたくない。でも、セックスはしたい。これ以上の解決策は無いじゃない」 綾子は大真面目な顔で極論を語るヒロエに、疲労感を感じ、別の話題は無いものか……と、思考を巡らせた。 「あ、明日は私……英会話部の地域交流会の引率があって」 「昼間でしょ?パーティは夜の八時から。綾子……、何もそうしろって言ってるんじゃない、私は一つの選択肢を提案したまでよ」 「そんな選択……、私は絶対にしないもの」 強く言い返した綾子。それは、この日一番の意思表示だった。
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