相合い傘からまさかの展開!?

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委員会が終わると、雨が降りだしていた。 本日の降水確率60%。 朝は晴天だった空。 まさか、降るなんて思わなくて。 ……お母さんに無理矢理持たされて、正解。 登校時は目立ってしょうがなくて、嫌だった傘だけど。 掌を返したように気持ちは変わる。 「あれ。……明石くん傘、ないの?」 傘をさし、学校を出ようとすると、隣のクラスで同じクラス委員の明石くんが困ったように立っていた。 「ああ、うん。朝、天気よかったし。 宮野は準備、いいな」 「そんなこと、ないよ。 ……よかったら、入ってく?」 「じゃあ、お願いしようかな」 ……お母さん、グッジョブ。 心の中でガッツポーズ。 傘に入ってきた、明石くんと一緒に歩く。 自分から云っといて、なにを話していいのかわからない。 明石くんもずっと黙ってる。 無言で歩き続け、……そして。
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