好き

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私の手首を掴んだ明石くんの手が離れると、ブレスレットが巻かれてた。 「ありがとう。 私もクリスマスプレゼント、」 慌てて鞄を探ろうとしたら止められた。 「僕、宮野から欲しいプレゼントがあるんだよね」 「え?」 振り返ってレンズ越しに明石くんの瞳を見つめる。 「……萌花」 掠れた、明石くんの声に名前で呼ばれて、ゆっくりと目を閉じた。 明石くんの顔が近づいてきて……唇が、私の唇に、ふれる。 再び目を開けると、視線のあった、レンズの向こうの瞳が眩しそうに細くなる。 「好きだよ、萌花」 「私も明石くんが好き」 そのままいつまでも、ふたりで地上の星を眺めてた。 【終】
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