第1章

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いつも一生懸命で、友だちと談笑している時に見せるはにかんだ笑顔が可愛くて。 教室で読書をしたり、何か物語を書いている、その横顔が知的で。 何だか、気になる存在だった。 彼を見ている時は、まるでお気に入りのマスコットを愛でているような気持ちだったのだ。 デートに誘われたいきさつは、こうだ。 中学の卒業式の日に、突然呼び出されて。 場所も場所、定番の体育館裏。 高校が別々になってしまうから、よかったら一度春休みに遊びに行きませんか――と。
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