第1章
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その時も、おもいっきりはにかみながら、顔を真っ赤にして俯いて言ってきたもんだから、私の胸キュンセンサーが激しく稼働したのだった。 いいよ、と私は何気なく頷いた。 何の感情も表さなかった。 だって、こっちまで照れてしまうようだったからだ。 まるで、乙女みたいで(本当に乙女と呼ばれる年頃で生娘だったんだけど)恥じらいがあって、敢えて、淡々と返事をした。 まだ花をつけていない桜の芽だけが、私たちを見ていた。
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