めざめ

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『これは失礼したね。十夜。というわけで君達に依頼したいんだよ。小田切黒夢君。空野白馬君。』 彼はニヤリと笑い、俺達の名を呼んだ。 『なんで、俺達の名前を?。』 俺は呟くように言った。 『あいつは、研究所の人間でね。特殊能力を扱う人間の顔をだいたい覚えてるようだ。』 隊長は俺達に言った。 研究所。特殊能力の発生する理由や、どういった特殊能力があるのかを調べる科学者の集まりがある。 黒い噂では特殊能力を使う人間を解剖したり、拷問したりしているなどあるが本当のところはわからない。 『失礼だな。十夜。この僕は特殊能力者の生い立ち、身長や体重。その能力がどういったものなのかその全てを僕は覚えているのさ。なんせ僕は他の科学者と違って天才だからね。それには1つの漏れもないのさ。』 彼は自信満々にそう語った。やっぱり怖い。この人。 『それで、その研究所の人が僕達に何の用でしょうか?。まさか、僕達のことを調べるんですか?。』 白馬は不安げに聞くと東谷さんは笑っていた。 『あはは。まさか。君達の特殊能力は科学者の間じゃあ何の価値もないものとされてる。そんなもの調べるだけ時間の無駄さ。』 東谷さんはそう笑顔で俺達の悪口を言っている。 俺は少しずつ腹が立って怒りが湧いてくる。
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