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「なんか、懐かしいなぁ。」
すっかり日が落ちた神社の境内に、いくつもの屋台が並んでいる。
それぞれの屋台に子供だけではなく、大人も一緒に覗き込んでいる様子を見ると、実家のほうでの祭りのことを思い出す。
小さな町だから、そんなに大げさな祭りではなかった。
だからかな。
この町も合宿所でもなければ来ることもないと思う。
「朝比奈、俺、りんご飴買ってくる!」
お前は子供か!
宇佐美が嬉しそうに屋台にかけていく姿を、半ば呆れながら見送った。
俺も何か買うかなぁ。
キョロキョロしながら見ていると、馳川と鴻上が、たこ焼きと焼き鳥をそれぞれ持ちながら、参道から離れていく。
楽しそうに話している姿を見ると、こいつら、本当に仲がいいんだな、って思った。
と、同時に。
なぜだか、胸がズキンとする。
・・・あれ。
俺、やっぱ、心臓がおかしいのかなぁ・・・。
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