すれ違い

2/17
前へ
/17ページ
次へ
今年の新人の有望株は、 馳川亮平と、鴻上柊翔の2人。 うちの大学の剣道部は、強豪校といわれるほどでもない。 経験者がほとんどだけれど、けして実力的にすごい奴なんかいない。 だから逆に、剣道の好きな奴らが集まってるともいえる。 そんな部に、去年全国大会に出た馳川と、県大会での優勝経験がある鴻上が入ってきたのだ。 実力がある上に、二人とも背は高いし、イケメンだし、同じ男としては、若干羨ましい。 しかし、その彼らのおかげで、マネージャー希望の女子は絶えないし、見学にくる女子もいる。 まれに剣道始めるなんて子もいた。 ・・・男どもは彼女たちの存在のおかげで、かなり張り切ってる。 ・・・しかし、意外にこの二人、そんな女子たちの存在を気にせずに、剣道一直線。 これだけいい男たちなら、すでに彼女でもいるのかもしれない、と思っていた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

466人が本棚に入れています
本棚に追加