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「何、あいつ用事でもあんの?」
「いや、そういうわけじゃないですけど。」
「まぁ、いいや、お前、ちゃんと馳川にも参加しろって言っとけよ。」
"はい"と返事をすると、練習の中に入っていく鴻上。
女子に捕まっている馳川を助けに行ったようだった。
あいつらは同じ高校でもないし、学科も違うけど、気が付くと一緒に行動しているようだった。
イケメン二人が並んでるだけで、絵になる。
「なんか、いいなぁ。」
二人を眺めながら、ボソリとつぶやく。
「あー、なに?あの二人?」
俺の隣に立つ、同じく3年の宇佐美が言った。
「ああ、だって、イケメンだし、剣道上手いし。」
「あれで彼女いれば、リア充まっしぐらだな。」
「だな。」
女子に優しく笑う鴻上と、それとは反対にあまり表情を表に出さない馳川。
ついつい気になって目で追ってしまっている自分に、ちょっと驚いた。
何やってんだ、俺。
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