真のコーラル

8/12
前へ
/14ページ
次へ
「Kiramekuhoshiboshiyo ima daichinihurisosogi subetewokeshisare メテオインパクト!」 長い詠唱を終えたカミラクが、魔力を解放する。 すると、大小様々な隕石が建物の真上に降り注ぎ、その建物を破壊しつくす。 その光景にマリクは目を丸くするけど、私とセリパは冷めた目をカミラクに送る。 「カミラク、期待させたわりにそれほどでもないのね?」 「カミラク様、もう少しハデなの期待したのに……」 私達の発言に、マリクが「え?」と振り向くが、それ以上は何も言わなかった。 「う~む、本来なら、もっと威力あるんだが、これ以上魔力を出すと他の建物も壊しかねないからな。 これで勘弁してくれ」 すまなさそうにするカミラク。 まぁ、本来は攻撃範囲や対象を指定出来ない魔法をコントロールして放っているのだから、それくらいは多目に見るべきか。 それに、一撃だと意味がない。 「あ、出てきました!」 セリパの示す先には、傷を負いながらも、何事かと外へと飛び出てきた獲物が十人程度。 うん、いい具合に残ったわね。 「さて、じゃあ二人ほどやるから、しっかり見ておけよ?」 カミラクが杖を構えながら前に出る。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加