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―昼休み。蒼架学園 食堂―
―きゃあああぁぁぁッッ
雪夜1人でも煩いのに、唯まで一緒だったから、黄色い悲鳴と黄土色の歓声がハンパない。
史織
「お~い!雪ちゃん、唯ちゃん、一緒に食べよ。」
食堂に入ってきた2人を見つけた史織が、手をブンブンと振って、声を掛けてきた。
史織
「珍しいね、2人一緒って。いつも、別々に来るのに。どうかしたのかな~?」
そう。いつもは煩すぎぬよう、雪夜と唯は別々に食堂に来ていたが。今日だけは特別だったのだ。
唯
「うーん。うちのクラスに『転校生』が来たでしょ。その子が、何て言うか、面倒そうな子でね……………。」
雪夜
「風紀委員の『更なる結束』が、要求されるような予感がしてな。」
雪夜と唯の言葉に、『成る程』と言ったような顔をした史織は、慎重に口を開いた。
史織
「あ~。悠ちゃんの言う『王道くん』ってヤツなわけだ。スゴいね、悠ちゃんて。」
悠詩の言う通りならば、これから、次から次へと『問題』が起きるに違いない。そして、それはやはり、『風紀』たる雪夜達に、降り掛かって来るのだろう。
―何とも、先が思いやられる―
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