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あれから1年後…カナは病で簡単に死んでいった。
心の準備もできないうちに…。
目の前には、あの日とは見違えるほど立派に成長した花。
「カナ…」
――貴方の…一静のお嫁さんになりたかったなー。
「カナっ…」
――おいて逝ってごめんね。貴方を……ずっと愛してるわ。
夢で見た、聞いたカナの想い。
ピンク色の小さな花にそっと触れる。
「すき…好きだよカナ。カナの全部を愛してる。これからもずっと…カナだけを愛してるよ」
俺のその切なる誓いに応えるかのように、小さな花たちが風もないのにサワサワと優しく揺れた。
それが、カナからの”私も貴方にずっとついてゆきます”という誓いのように感じた…―。
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