序章

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  【常緑(エバー・グリーン)】。 “緑豊かな世界”と名付けられた、生命溢れる星。 二枚の広大な大陸と、無数の島国から成る、無均一の大地。 そこで生命は道具を用い、文明を築き、そして精霊(せいれい)――万物を構成する火、水、風、雷、土の象徴――の恩恵の許、豊かな生活を営んでいた。 二つの大陸には、二つの文明があった。 精霊の存在を重んじた“魔導文明”、東の【トラム共和大陸】。 “機械文明”で物理学を究めた、西の【和統(ヤマト)大陸】。 相対する二つの大陸は当時、互いに深く干渉しない事で、その世界の均衡(バランス)を保っていた…はず、だった。  
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