逢魔が刻

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   そして今日、白月は、姿は見えないが「今あそこへ行けば会えるんじゃないか」という思考に至る。 (弥一に見つからないようにしないと)  夕藤家の敷地から桜のある山までは、目と鼻の先。 (見つかる前に、戻ってくればいいよね)  白月は辺りに誰もいないことを確認し、裏口からこっそりと抜け出した。  草で生い茂った獣道だったが、なぜかその桜が見守ってくれているようで、迷うことなくそこに辿り着けた。 「あれ?」  
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