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彼が歳よりも大人びた喋り方なのは、白月との主従関係にあるだろう。
「だって、ずうっと家にいてもつまんないんだ」
そう言って、白月は拗ねたかの如く道に転がっていた石ころを蹴飛ばす。
それを目にした弥一は呆れたように笑い、
「さぁ、暗くなる前に帰りましょう」
そう言って白月の小さな手を取る。
確かに暗くなっては困るし、腹の虫も鳴いている。渋々来た道を戻ることにした。
その時にも感じた、先ほどと同じ視線に、白月は思い切って訊ねてみた。
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