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「え……」
目の前の気の毒そうな苦笑いに、何か背筋がひやりとして頬が引きつった。
え、私、なんかやった?
「俺もなー…あの過程があったからこそ、あの状態だったわけでだな」
「ちょ…私なにやった?教えてよ」
「言ったらお前さすがに凹みそう」
「いいから教えてってば!」
目の前でわざとらしく唇を歪ませているところで。
膝の上の私の携帯が振動して着信を知らせた。
俯いて画面を見れば、それは相田先輩で。
ちょうどいい、先輩に聞こう。
そう思い口元を抑えて一応周囲に目を配ってから電話に出た。
休日の朝、人もまばらだった。
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