ままにならぬが浮世の常-2-2

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あぁ、そうか。話したのは先輩の方だったんだ。 そう言われれば、少し納得した。 『今も、春妃ちゃんに謝っとけって言われてね。ごめんね、春妃ちゃん』 ――― 今も ずくん、と胸が痛んで、言葉がでなくなった。 せめて先輩と課長の誤解だけでも、と思ったけど。 ――― 昨日つきあったばっかでもうお泊まりですか。 課長って草食系じゃなかったのかしら。 『じゃあね、月曜にまた話聞かせてね』 ほとんど一方的に話して通話を切られ、やや呆然と携帯を見下ろした。
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