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「いや、迷惑じゃないけど…辻褄合わなくなったらマズいから連絡して。ちゃんと」
「……ゴメン」
確かに、それは私が考えなしだった。
少し唇を尖らせながらも一応謝って俯くと、またいつかみたいに唇を抓まれて、ぶるんと横に振り払う。
「いちいちつまむな。ってか、こんなとこでこんな話、してるのもマズいじゃない。誰かに見られたりしたら」
「ああそっか」
指で顎を弾かれて反射的に真上を向くと、ちゅっと唇に吸い付かれる。
何度か繰り返されるフレンチキスの合間に、「あの」「ちょ」とか私の声が混じるけど、それをからかい半分に遮って。
「誰かに見られても、ちゃんと恋人に見えるようにしてないとな」
耳元で、こそっと囁く、キス魔。
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