女の専売特許とは

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ところどころ、後になってから思い出したくもない恥ずかしい情景が蘇ったりしたのだが。 その辺は完全に酩酊状態だったんだろう、未だにさっぱりだ。 ――― ずっと、好きだったんです。 それはもちろん矢野さんに向かうはずだった言葉で。 よくぞ名前を出さなかった、とかろうじて自分を褒めてやりたいが……もしかしたら名前が出そうになる度にうまく間宮が誤魔化してくれたのかもしれない。 「でも、社員旅行中はあんなに酔わないように気をつけてね。間宮さんもあんな可愛い春妃ちゃん他の人に見られたくないだろうし」 「旅行中はぜーったい飲みません!」 それに関しては全力で。 間宮云々はともかく、あんな失態、2度とごめんだ。
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