女の専売特許とは-2

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男性には笑顔で壁を作り、女性には嫌われないように。 近すぎず、遠すぎず。 そればかりを気にして今も立ちまわっている私に、気付いて言ってくれたのかはわからないけど。 そんな風に言ってもらえて、苦笑いが優しくて、嬉しくて、疲れていたからか余計に心に滲みわたった---。 『きゃあ』と、少し遠い声がして顔を上げた。 露天風呂が見える窓に、相田先輩のバスタオルを巻いた姿が見える。原口さんと何か喋ってはしゃいでいるみたいだ。 私はふるん、と頭を振るうと内湯からあがり、露天の方へと先輩たちを追いかけた。
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