好きな女の好きなとこ。-2

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6時頃から宴会は始まっていたのだから、ちょうど良い頃合だったのかもしれない。 離れていく二人をソファに座ったまま見送ると、塞ぐように浴衣の生地が視界に入る。 亨が隣に座ったのだ。 「迫力負けしてやんの」 「何が」 「別に。キスしてあげようか」 「は?」 意味がわからん。 なんでそうなる。 第一。 「まだ、矢野さんたちロビーにいるじゃんか」 今キスしたら、玄関で靴に履き替える時に。 確実に見られる。 「だからいいんじゃねえの」
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