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「…ちょっと……なんて顔してんのよ」
「そんなに欲求不満な顔してますか?!」
「はあ?」
備品の補充に行っていたらしい、給湯室に入ってきた原口さんに顔を合わせた途端に半笑いでそう言われ、私は思わず噛み付いた。
どんな顔してたんだ、と思うと恐ろしくて鏡見なくて良かったと思う。
とりあえず顔、特に目と耳は熱いし目尻からじわじわ水分が出ていたことは自覚がある。
「欲求不満って言われた?…そりゃ、カチンってくるかもだけど…他の男に言われたならいざ知らず、間宮さんにでしょ?いいじゃない付き合ってんだし」
「や……そっ…」
それは、確かにもし付き合ってたならそうなのかもしれないが!
「寧ろそっから盛り上がるもんなんじゃないの?不細工相手なら調子のんなって蹴りたくなるけどさ…間宮さん相手ならこう…ぐっときそうじゃない?」
ぐって……来たから欲求不満と言われたのだろうか。いや違う違う、そうだと言われる前からぐっときてたってことで、そうなるとやっぱり私が…。
悔しさで頭をかきむしりたくなる衝動を抑えていたら、とんとんと肩を叩かれた。
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