3.旅の始まり

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そこに同じ部屋の佐藤 隼(さとう しゅん)と河野 海斗(こうの かいと)が加わり、5人でトランプを始めた。 6人いるルームメイトの中で翔平ただ1人だけが静かに布団を敷いて横になっている。 まだ就寝時間までは1時間弱もあるというのに。 さすがにあの曽我部と喜多川も翔平を誘う勇気はなかったのだろう。 それから2時間も経たないうちに佑志以外の4人は眠ってしまった。 佑志はなかなか寝付けなかった。 コーヒーを飲んだからなのか、興奮が冷めていないのか。 頑張って寝ようとしながらそんなことを考えていると、ガシャガシャ、と音がした。 ビニール袋の音のようだ。 はっと目を開けると翔平が立ち上がっていた。 トイレへと向かうようだ。 時刻は午前0時57分。 ずっと起きてたのだろうか。 もし寝てたのなら、夜間頻尿だな。 などと考えている佑志の隣では河野がコォコォといびきをかいている。 寝れないのはこいつのせいなのかも、と思っていると翔平が帰ってきた。
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