1人が本棚に入れています
本棚に追加
~~勇者side~~
勇「おはよう・・・。」
瞼の上がらない目をこすりながら目の前の相棒に挨拶をする。
相棒といってもどこにでもいるスライムなのだが、その優しい性格から村でも人気者だ。
一昔前までは魔王という悪の親玉がいて魔物たちはその手下だというのが一般的な考えだった。
しかし、最近は研究が進み魔物は自然生息する動物たちが進化の途中で発展したということが判明された。
ちなみにスライムのもとはアメーバだったのが有力な情報らしい。
ス「キュピ?」
首?頭?どっちともいえないところかしげている。かわいいやつだ。
大方起こされたのはおなかがすいたからだろう。
魔物のエサは人間!なんてこともなく普通に俺たちと同じものを食う。
肉食系の魔物は人間を食べることもあると聞くが年々減っているそうだ。
スライムに餌をやりながら今日は何をしようか考える。
釣りでもしようか、いや天気がいいし掃除もしたい。
?「ごめんよ。勇者はいるか?」
玄関から元気な声が聞こえる。
村の中でも一番親しい青年の声だ。
勇者「どうしたんだ?」
青年「おおいたか。いやな、村長がお前を呼んで来いっていうから来たのよ。」
村長から呼ばれること自体は珍しくない。
青年に先に向かってもらうように言い、身支度をする。
何の変哲もない布の服、一つだけ特徴をあげるならば隣を歩くスライムだろう。
名前はキューピー。
何をするにも一緒、大事な仲間だ。
準備が整い村長のもとへ向かう。
最初のコメントを投稿しよう!