-花と裕也の始まり-

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「何それ?せっかく誘ってあげたのにー」 「もういいよ。行こう?」 小学生なんて単純なもので、誘いを断ったらすぐ不機嫌になる。 私は相手を不機嫌にするのは本当は嫌だったけど、それでもゆう君と遊びたかった。 「何で、遊んじゃだめなんだろう」 私にはさっぱりだった。 この日、珍しく残りの一日が長く感じた日で、女の子たちの言葉を夕ご飯までずっと考えてた。 それから一週間もしないうちに、私の生活に変化が訪れた。 「ねぇ、鬼ごっこしようよ!」 「…」 いつものようにゆう君と遊ぼうと思い、メンバーを集めようとした。 良く遊ぶ女の子の1人に声をかけたんだけど、返事も無くどこかにいってしまった。 私は首を傾げる。 何か用事があったのかな?くらいに思って、次の子に声をかける。 「ねー、遊ぼう?」 「…もう、私遊ばないから」 この子もそのまま立ち去った。 しかし今度は無言ではなく、冷たい言葉を残して。 さすがにおかしいと思った。 つい昨日まで一緒に遊んでた子なのに、急にこの変化は・・・。 まだ何が起きてるかもわからないまま、ちょっとやる気を失くしてしまった私はそのままゆう君の元へ。 「あれ、花ちゃん。今日は皆いないの?」 「あ、うん。皆忙しいみたいだから、私だけ来た!」 遊ぶ気だけはしっかりあったので、そんな事を言ってみる。 遊ぶメンバーの中心的存在になってたゆう君は、そんな私を笑って迎えてくれた。 うん、こんな楽しい人達と遊ばないなんて、皆もったいないよ。 明日はもっと人集めてやる! 結局、そんな私の決意は叶わない。
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