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私が友達を連れて来れない日が1ヶ月くらい続く頃には、女の子は私1人だけになっていた。
それでも、ゆう君と彼の仲のいい友達は私を快く迎え入れてくれた。
けど、さすがに女の子1人では気まずくなって、次第に私も遊びに混ざらなくなった。
そんな私は、暫く1人で教室で過ごしていた。
ゆう君には「教室で本を読みたいから」って断っているうちに、彼からも誘われなくなった。
正直…毎日が長くって、つまらなかった。
そんなまま、あっさりと半年が過ぎてしまった。
新しい学年になって、小学4年生。
新学期が始まってすぐ、前は仲の良かった女の子達から話しかけてきた。
「ごめんね。花ちゃん」
「私達も遊びたかったけど、男の子と仲良くしてからかわれるのが嫌だったの」
私と遊ばなくなった理由を、そう説明してくれた。
私は話しかけてくれたことが嬉しくって、しょうがないよと彼女達を許した。
心の中では、一切納得してなかったけど。
それでも、寂しい毎日は嫌だったから、嘘を吐くことを選んだ。
そこから1年以上、女の子達のグループで安定して楽しい毎日を送っていた。
ゆう君とはクラスも違って疎遠になっちゃったけど、成長の過程くらいにしか思わなかった。
そんなある日。
「花ちゃん、ちょっと…いいかな?」
「ん?」
放課後に、突然同じクラスの男の子に呼び出された。
去年から同じクラスの男の子で、それなりに会話はするけど特段仲のいいわけでもない男の子。
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