グロスの魔法

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二日後のお昼休みのことだった。 私は琴美と食堂でお昼を済ませた後、ロッカールームで化粧直しをしていた。 化粧ポーチをガチャガチャ鳴らして琴美が中身をほじくり返してビューラーを取り出した。 小さなミラーを覗きこんでまつ毛をキレイにカールさせる。 「相変わらず…念入りだね。」 私はその横でリップを塗って、薄くルージュをのせるだけ。 「だってさあ、私なんていつもゆい先輩といるんだからね。少しでも憧れのゆい先輩に近付きたいの!」 「…でも、室井さんの場合は素(モト)が特別だからでしょ?」 「あ、それ言っちゃう?」 「言っちゃう。だって、室井さんそんなにメイクもしてなさそうだし。」
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