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その翌週。
私はそのグロスを買った時のまま手をつけずにいた。
魔法に特別な意味をもたせたかったのかもしれない。
だけど、火曜日には週末に買ったストライプのブラウスと白のタイトスカートで出社した。
いきなり金曜におニューの服装で臨んだら、なんだか変に意識してることがバレバレなような気がしたから。
出社して仲のいい何人かが少しだけいつもと違う雰囲気の私に声をかけてくれた。
「あれ?雪菜ちゃん、今日は雰囲気違うね?かわいい。」
「ホント、かわいいね。」
みんなが『かわいい』と言ってくれた。
でも、私はどこか複雑。
そいう言われるだけでも私にとっては十分な褒め言葉なのに、私は少しだけその言葉を拒絶する。
『かわいい』
私…
大人っぽくって…
キレイって言われたいのにな。
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