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それから数十分後……
私は……
大胆にも部長の隣にいた。
はじめは琴美も一緒にいたのに、琴美は他の女子のところにいってしまった。
部長と隣合って、火照った顔と早まる鼓動に耐えながら、私はなんでもない風を装っていた。
「……みんな、結構飲んでますね…。」
「そうだな。」
「……部長はお酒……強そうですね。」
「あ、ああ。強い方かもしれないな。高遠くんはどうなんだ?」
二人だけの会話に変な汗まで滲んできちゃう。
「私は……そこそこです。でも今日は……少し酔っちゃったみたいです。」
部長にとってはどうでもいいだろう情報を、私は少しだけ俯(ウツム)いて付け足した。
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