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「ああ……彼女を送りがてら帰るよ。」
部長の視線の先にはさっきの藤森先輩。
……と、室井さん。
室井さんと藤森先輩を送るってこと?
ダメ!!
「あ、あの、藤森先輩は室井さんがいれば大丈夫じゃないですか?…ほら、だいぶ酔いも醒めてきてるみたいだし…。」
実際、藤森先輩の足元はしっかりしてきているようだった。
ただし……そばにいる室井さんの言うことを何も聞いてないし、何だかメチャクチャなことを言っている。
「…あれじゃあ、室井君一人じゃ大変だろう。」
部長は鼻からため息をもらしたけれど、
呆れているわけでもなく、
めんどくさそうでもなかった。
私は藤森先輩と室井さんをもう一度見つめた。
そうだけど……。
…嫌だよ。
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