341人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
「どうしたんですか?」
彼女の行動が読めずに俺はその場で聞いた。
「ふふ。いいこと思いついちゃった。」
彼女はなんだか楽しげに返事をすると
俺の前に脚立を持ってきた。
「な、何するんすか?」
「越石君はそこで立ってて。」
そう言って彼女は脚立に足を掛けた。
一段…
二段…
幅の広めの脚立。
彼女はそこで足を止めた。
「わ、すごい!」
脚立に乗った彼女は周りとくるくると見回した。
「越石君て、こんな高いところから見てるんだ。すごい。何でも見下ろせちゃう。床が遠いね。」
彼女はうれしそうだった。
「いいなあ。」
彼女が俺の方を向く。
視線が…
正面でぶつかった。
最初のコメントを投稿しよう!