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◆◆◆
ひょんなことで決まった金曜の高遠さんとの約束。
最初は驚いたけど、
悪くないと思った。
この会社の人間で、腹を割って話せる奴はいない。
ましてや、俺の密かな想いなんて。
まあ、相手が悪い。
みんなの憧れの高嶺の花。
『俺も好きなんだ。』
『お前もかよ。』
そんな単純で、軽々しいものなんかじゃないんだ。
そんな俺の気持ちを
高遠さんなら理解してくれそうな気がした。
彼女と二人きり…
だけど、彼女はなんというか、
姉さんみたいな…
いや、妹?
それも違うな。
…友達?
なんだかしっくりくるものがないが
彼女との仲が誤解されることはないだろう。
俺が好きなのは……
…高嶺の…花。
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