283人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は成瀬さんに言われたとおりに、その後すぐに帰宅した。
ここのところ、日が変わるまでの残業が続いて、身体にも疲れが溜まっていた。
そう言えば、成瀬さんは俺よりももっと遅くまでやっていたはずだ。
食事も風呂も適当に済ませて、いち早くベッドに横になった。
もちろん高級ベッドではないけれど、今日は身体が心地良くマットレスに沈み、ゆっくりと眠れそうだった。
本当は、本番は明日なのだから精神的にはリラックスとまではいかないが、明日で一段落するかと思うと少しだけホッとする。
…まあ
成瀬さんは俺みたいにのんきではいられないだろうけど。
彼の肩にかかるプレッシャーを思うだけで俺も息が苦しくなりそうだった。
今更だが、俺の教育係ってのは……
すげえ人なのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!