夏の入り口

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思わず… 見とれてしまった。 いつもの彼女は淡い色味のもので全体をまとめているが、今日は黒にグレー。髪の毛もいつもは緩いパーマを下ろしているが、タイトにまとめ上げられていた。 彼女を見た瞬間、頭に浮かんだのは今日のプレゼン資料のトップ画面。 俺がデザインした表紙画面のイメージにぴったりだった。 嬉しかった。 そんなわけないとわかりつつも、彼女が俺のためにその服装を選んでくれたかのように錯覚して、のぼせ上った。 俺の隣で成瀬さんも少し驚いていたが、彼はすぐに目を逸らした。
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