夏の入り口

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明日… 『頑張って』って… …言えなかった。 彼女と同じ言葉を 言うことが出来なかった。 彼の中にある『頑張って』を 変なもので覆いたくなかった。 彼が欲しいのは 彼女からの言葉。 ものわかりのいい年上女を装ってみるけれど 結構、辛い。 部長を想っていた時には、大人の部長を前に、駄々をこねる子供にもなれたけど 越石くんの前ではそうもいかない。 年上の女のみっともないところなど見せたくない。 彼の前では素直にもなれるけど そうもいかない場合もあるんだと知った。
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