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「私なんて、全然。営業部のみなさんは大変だっと思うけど」
彼女は謙遜しながら首を振り、そして越石くんを見つめた。
「本当に大変だったもんね。お疲れさま。なのに、もう次の試練ですね」
「あ、はい」
少し緊張して答える越石くん。
「でも、案外こっちの方が大変かもよ? 雪菜ちゃんも覚悟しといた方がいいよ?」
そのまた横から完全に他人事の琴美が言う。
「……何で?」
私が尋ねると琴美は涼しい顔してさらりと言った。
「だって、毎年実行委員のお目付け役、直前になると走り回ってるもん」
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