お目付け役

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◆◆◆ 私は総務室の自分の席に顔を伏せた。 今日は係長や課長も出ていて総務室は私だけ。 隣の経理室からは時折声が聞こえ、まだ残業をしているのがわかった。 正直…… 前田さんの態度には参ってしまう。 彼女の越石くんへの気持ちはわかるけど、越石くんと私は関係ない。 それに、彼女の感情的な態度が実行委員のみんなに影響することに気付いてほしい。 私が席を外すことで、彼女の心情が穏やかになるんだったらその方がずっといいと思った。 ただでさえ遅れているのにこれ以上の遅れはスケジュール的にずいぶん厳しいし、先行しているくらいじゃないと、後々何か問題が起こった場合に対処出来ない。 みんな… ちゃんとやってるかな… 私は心配になりながらも、彼らの終わりを待つ間、資料の整理をすることにした。 綴じるのが億劫な複雑な資料。 棚からファイルを何冊も持ち出し、隣の空になった席まで借りてファイルを広げた。
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