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部屋の中には何とも居心地の悪い空気が漂う。
彼女から視線を逸らして目にしたホワイトボードは下手くそな文字でぎっしりと埋められていた。
吉野のやる気が伝わった。
俺はその文字をボード消しで力を込めて消した。
そして、それが終わると俺たちは同時に口を開いた。
「越石くん、私……」
「俺も行くから」
彼女の続きを聞く前に、俺は続けた。
「…お疲れ」
俺は彼女の顔をまともに見ることもせずに部屋を出た。
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