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「いつもの柔らかいイメージの室井さん？ 今日はちょっと色っぽかったもんね」
私は必死に笑顔をつくる。
「柔らかいとか…色っぽいとか…そんなのどっちだっていいけど、ただ…他の奴らが彼女に注目するのが嫌なだけ」
彼の言葉は大人びているようで、子供みたいなヤキモチそのものだった。
「……うらやましいな」
…彼女が。
越石くんにこんな風に想われる彼女が。
つい、こぼれてしまった言葉を取り繕うために私は続ける。
「……何でも着こなしちゃって、何でも似合うなんて、室井さんがうらやましい」
会話の流れが不自然かどうかなんて、考えていなかった。
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