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「女の人でも……彼女に憧れたりするんですか?」
越石くんがグラスから口を離して上目遣いに私を見る。
私は小さくため息をついた。
「……そりゃ、憧れるよ」
そう答えて私は手元のグラスをぼんやりと見つめた。
「女ってさ……変なプライドがあるから、本当は憧れてるとかそういうのって、あんまり認めたくないもんなんだよね」
正直、他の女性がどうかはわからないけど、少なくとも私はそうだった。
「そういうもんですか?」
「そういうところもあるの」
「へーーえ」
私はそこで再び大きく息を吐き出した。
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