269人が本棚に入れています
本棚に追加
「でも、彼女に対しては……特別。認めちゃうな。ホントに憧れちゃう」
私は小さく微笑んだ。
私も越石くんと一緒だ。
彼女のすらっとした立ち姿と、その上で惹きつける彼女の笑顔を想い描いた。
すると、横から越石くんが思考を遮る。
「高遠さんて、すごく素直なんですね」
「え？…なんで？」
「だって、認めてるじゃん。憧れてるって。プライド、気にしてないじゃん」
「あはは。そうじゃないよ。彼女の場合は自分とはあまりにも違うから……プライドとかそういうの、関係ないの。全然張り合える相手じゃないもん」
「……そっか。たしかに……全然タイプが違うね」
彼は頭の中の彼女と目の前の私を比べて言った。
最初のコメントを投稿しよう！