236人が本棚に入れています
本棚に追加
「ま、待たなくていいよ」
「待ってます。今日はもう終わりでいいんですか?」
「…あ。…うん」
話を戻され、私も指導係に戻らなければならなかった。
「出来るだけ早く発注先確定して、西島部長にオッケーもらってから発注するつもり」
「また、俺にも声掛けてください。…越石は忙しそうだけど、俺、今は割と手が空いてますから」
「…うん。ありがと」
私は彼の目力に勝てずに、少しだけ視線をずらした。
「高遠さんはもう帰れるんですか?」
「うん…。そのファイル片付けてから」
「すごい数ですね。一緒に片付けましょうか?」
彼の突然の申し出に再び視線が逸れていく。
最初のコメントを投稿しよう!