236人が本棚に入れています
本棚に追加
吉野くんが私を見下ろす。
さっきの位置と同じ、越石くんの頭一個分下から。
「俺…高遠さんみたいな人、結構タイプ」
「…え?」
吉野君は最後の一冊を仕舞い終わった。
そして、彼は本棚から私を振り返る。
「俺と高遠さん…身長差もちょうどいいじゃん?」
彼は笑っていた。
真顔じゃなくて…よかった。
「身長差とかって…関係あるの?ちょうどいいとか…」
「あるよ、きっと。例えば…キスしやすい…とか」
彼の視線の強さに一瞬、身動きが取れなくなりそうだった。
最初のコメントを投稿しよう!