もう一人の年下

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吉野くんが私を見下ろす。 さっきの位置と同じ、越石くんの頭一個分下から。 「俺…高遠さんみたいな人、結構タイプ」 「…え?」 吉野君は最後の一冊を仕舞い終わった。 そして、彼は本棚から私を振り返る。 「俺と高遠さん…身長差もちょうどいいじゃん?」 彼は笑っていた。 真顔じゃなくて…よかった。 「身長差とかって…関係あるの?ちょうどいいとか…」 「あるよ、きっと。例えば…キスしやすい…とか」 彼の視線の強さに一瞬、身動きが取れなくなりそうだった。
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