もう一人の年下

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翌日からの残暑会の進行はこれまでの遅れを取り戻すかのように早い展開で動き始めた。 私は残暑会で使用する屋台の道具や材料の発注先を決め、承認手続きをして、発注も済ました。 もうすぐ夏の連休になる。 休み中に集まって進めた方がいいという意見が前田さんから出されると、みんながそれに賛成し、休日出勤の申請をすることになった。 私には「無理しなくていいですから」と前田さんは言うけれど、私が付き添わなければ出勤も認められないので、申請書に名前を記した。 席を外すことになるとは思うけれど、それは前田さんの機嫌を取る為ではなく、進行を妨げないため。 別に夏休みを楽しみにしていたわけじゃないけれど、 今年は毎年とは違った過ごし方をしたいと… 一日一日を大切にしたいと思っていた。 長いようで短い夏休み 私には 想像も出来ないような出来事が… …待っていた。
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