もう一人の年下

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時計を気にしながらもうそろそろ一度様子を見に行こうとしていた時だった。 「…失礼…します」 事務所の入り口に立つのは越石くんではなかった。 「吉野くん……。どうしたの?もしかして、上手くいってない?」 越石くんが来るものだとばかり思っていて、突然の彼の姿に不安になったのだ。 「…いえ、越石は…立て込んでたんで…俺が報告に」 「…立て込んでた?」 「…前田のことです」 …ああ。 「…そっか…」 吉野くんが来なければならないほど? 心は沈むけれど、吉野くんには笑顔を向ける。
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