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みんなの賑やかな輪の中で
俺は沈んだ気持ちを持ち上げるのに必死だった。
美人で優しくて、仕事も出来る彼女にとっては…
『仕事が恋人』
社内に広まるあの噂は、単なる噂でしかなかった。
俺にああ答えた時の彼女は、恥じらいを持ち、けれどしっかりとした意志を示した。
彼女の『好きな人』を想う、強い気持ちが嫌というほど伝わってきた。
彼女にここまで言わしてしまう、名前も顔も知らない男に激しい嫉妬心を抱いた。
いったい…
どんな男なんだ…
打ち上げの間中、俺はそのことが少しも頭から離れなかった。
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